Gitzo GT3541LS + RRS BH-55 PCL (雲台篇)
三脚システムを導入するにあたり、三脚以上に深みにハマったのが「雲台」でした。
候補にしたのは自由雲台で、選定のポイントは以下の通りです。
- フリクションコントロール
- ボールにかかる摩擦を調整(緩めた時に機材が急にお辞儀しないように)できる機能。
ドラッグコントロールとも言う。 - パンコントロール
- 水平移動ができる機能。
- Arca互換
- 通称「Arca Type」「Arca Style」などと呼ばれる、クイックシューの互換性。
上記のポイントを踏まえて、最終的に絞り込んだのは以下の3メーカーです。
- Arca-Swiss
- Really Right Stuff
- Markins
他にはBenroやKirkなどが有名でしょうか。国内メーカー(のほとんど)は、クイックシューが専用(自社)仕様らしく、拡張性がないので候補から除外しました。
Arca-Swiss Monoball Z1
「Gitzoの三脚 + Arca-Swiss」は、各所で「最高の組み合わせ」と言われているようです。ある種、神懸かった域に達してますね。
敢えてマイナスポイントを挙げるとしたら以下のような点でしょうか?
- クイックシュー下部が2ピース構造(一体構造ではない)なので、剛性に不安。
- 純正のクランプが使いにくい。
- クランプに滑落防止機能が付いていない。
Arca-Swissの場合、純正のクランプからRRSのクランプに交換されている方が多いようです。
交換すれば、「2ピース構造」以外のマイナスポイントはなくなりますね。
2ピース構造は「Sidekickなどを使用するような特別な負荷がかかる場合のみ」の問題なのでしょうか?「懸念」している記事などはあっても、実際に「壊れた」というような報告を国内のブログなどでは見つけることができませんでした。
Really Right Stuff BH-55
Gitzoの3型の三脚なら「BH-55」がピッタリだと思います。2型なら「BH-40」という選択肢もあるかもしれません。
RRSは、どちらかと言うとクイックプレートやクランプなどが人気のメーカーですね。
僕はどのメーカーを購入するにしてもRRSのクランプに交換するつもりでした。
ちなみにクランプにはレバー式とノブ式があって、それぞれの特徴は下記のような報告が多いようです。
- レバー式
- 着脱の早さにメリット。ただしRRSのプレートしか使えない。
- レバーを緩めるのに難あり(力を入れにくい)。
- ノブ式
- レバー式よりも操作しやすいらしい(レバー式は固いし、微調整が難しい?)
- ノブ部分が出っ張っている(持ち運びの際にかさばる)。
またRRSの雲台は、他2メーカーに比べると僕にとってはマイナスな点もありました。耐荷重と価格はいいとして、自重955gはちょっと重すぎ…
- BH-55 Pro(ノブ式)
- 価格 $415
- 自重 843g
- BH-55 LR(レバー式)
- 価格 $455
- 自重 861g
- BH-55 PCL(ノブ式、パノラマ仕様)
- 価格 $575
- 自重 955g
※耐荷重は全て「23kg」。
操作性を重視して「ノブ式」を選択、固定力でもノブ式の方が安心感がありそうです。
PCLにしたのは、風景撮りでの活躍を期待しているのと、使い方次第では3way雲台のように使えるかなーと思ってコレに決めました。この際、自重は仕方ない…
余談ですが、ボールの滑らかさはArca-Swissに軍配らしいです。
Markins Q-Ball M20
Markinsは国外のプロカメラマンからも注目される韓国のメーカー。
Arca-Swiss Z1よりも高い評価をしている方もいらっしゃるようです。
候補に挙げておいて申し訳ないですが、調べている内にArca-SwissかRRSに絞られてしまい、Markinsの情報が少ないです。あしからず…
まとめ
3メーカーともとても魅力のある雲台です、どれも使ってみたいです。今回、RRSにした一番の決め手は互換性です。RRSの「L-Plate」も一緒に購入したので尚更ですね。また流通経路を一本に絞れることもプラスに作用しました(三脚システムすべてをRRSで購入)。
耐荷重 | 自重 | 価格 | |
---|---|---|---|
Arca-Swiss Monoball Z1(sp Ballhead with Quick Release) |
59kg | 635g | $389.95 |
Really Right Stuff BH-55 PCL |
23kg | 955g | $575.00 |
Markins Q-Ball M20 |
45kg | 568g | $389.99 |
雲台については残念ながら実際にモノを見たり触ったりして比較した訳ではないので、この記事は憶測にすぎないと思います。購入を考えている方の参考程度になれば幸いです。
雲台は三脚以上に操作性などを試してみたい製品ですね。